写真:もんT
地図を見る韓国の高速鉄道はKTX(Korea train expressの略)と呼ばれています。フランスの高速鉄道TGVの技術を導入して、2004年に部分開業しました。最も旅客需要が高い京釜高速線については2010年11月にほぼ完成。ソウル・釜山間423.8kmを約2時間40分で結びます。
まずはターミナルのソウル駅に行って見ましょう。KTXの発着するホームへは、現在は入場自由!日本の新幹線の駅のように入場券を購入する必要はありません。切符の改札は発車後、列車内にて行われますので、発車前ならば車内を見学するのも問題ないでしょう。好きなだけ写真が撮れますね♪
車両は外観も車内もフランスのTGVとそっくり…。ヨーロッパの鉄道駅の雰囲気を醸しています。KTX以外の在来線の列車も発着するので、鉄道車両に興味がある人にはたまりません♪
ソウル駅にいるだけでも十分楽しめますが、このソウル駅、ターミナルとしてはすでに飽和状態…。新たに開業した湖南線方面のKTXは、ソウル駅から3kmほど釜山寄りの龍山(ヨンサン)駅をターミナルとしています。それで、もっと多くの列車をもれなく観察するために、電鉄線に乗って、ちょっと南へ行ってみましょう。
写真:もんT
地図を見るソウル駅前の地下、ソウルメトロ1号線「ソウル駅」駅から、ちょっとだけ電車に乗ります。目指すのは南の水原(スウォン)方面へ17.3km、11駅目の衿川区庁(クムチョングチョン)駅。天安(チョンアン)行き、あるいは西東灘(ソドンタン)行きに乗りこみます。運転本数は多いので、日中でもそれほど待たずに乗れます。
メトロ1号線は、韓国で最も早く、1974年に開業した地下鉄。日本の技術支援でつくられた経緯もあって、日本と同じ左側通行です。ソウル駅を出るとすぐ地上に出て、ソウル・釜山間の大動脈・京釜線に並行する「京釜電鉄線」として、97.1km南の天安まで各駅停車していきます。本線である京釜線は1905年開業。こちらもかつては満州にも続いていた歴史ある路線です。
電車に乗って外を見ていると、やがて気づくことが…!並行する京釜線の線路上を、在来線の特急・急行・貨物列車に混じってKTXも…?
実はKTXは建設コストを抑えるために、都市部では専用線をつくらず、在来線の線路を活用しているんです。ソウル中心部の区間、衿川区庁駅までは、在来線の京釜線の上を低速走行。そのため、電鉄線に乗っているとKTXとの並走シーンも楽しめます♪
ソウル駅から各駅停車で約30分、11駅目の衿川区庁(クムチョングチョン)駅で電車を降りてみましょう。この駅は、KTX専用線の分岐駅。写真からわかるように、この先で高速鉄道の専用線が分岐して、KTXはぐんと加速してトンネルへ…。ソウルを発ったKTXの最初の駅、光明(グヮンミョン)はこのトンネルを出てすぐです。
写真は終着ソウル駅を目指すKTXです。
写真:もんT
地図を見る衿川区庁(クムチョングチョン)駅はKTXの走行写真がきれいに撮れる駅としても有名。反対側のソウル方面行きのホームへも行ってみましょう。ホームのソウル寄りからは、写真のような構図でKTXの走行シーンを撮影可能。京釜高速線や湖南高速線へ向かうKTXがもれなく観察できます。
KTXはこの駅までは在来線上を走行するため、それほどスピードを出していません。ですから、本格的な一眼レフのカメラでなくても、撮影を楽しめるでしょう。光線はお昼過ぎからが良好です。
KTXに加えて、通勤列車や在来線の長距離列車、それに貨物列車も…、ひっきりなしにいろいろな列車がやってきます♪ここは、韓国の鉄道車両ウォッチングには、最高のポイントです!
ちなみに、ソウル駅からここまでの区間、線路があまりにも過密状態であるため、現在、KTXのための新線と新ターミナル駅の建設が、2016年の開業を目指して進行中。新線開業後は、ここでの鉄道風景もいくらかのんびりしたものになるでしょう。
鉄道が好きであれば、海外へ行った折にも何かと鉄道に触れたいもの…。今回紹介した旅は、2〜3時間もあれば十分楽しめる、鉄道ファンにはおススメの観光コースです。韓国の鉄道ウォッチングの旅、ぜひ楽しんできてください。
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(2024/3/29更新)
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