20年に一度の伝統行事「お木曳き」を見に、三重・関宿へタイムトリップ

20年に一度の伝統行事「お木曳き」を見に、三重・関宿へタイムトリップ

更新日:2015/05/15 18:19

2015年5月30日(土)、三重県の旧東海道関宿で、「東の追分」の鳥居の建て替えに使用する伊勢神宮のご用材を引き入れる「お木曳き」が行われます。
これは式年遷宮ごとに、20年に一度行われる伝統行事。
ぜひこの機会に、旧東海道の宿場町・関宿を訪れてみませんか?

伊勢神宮の鳥居はリサイクルされている!?

伊勢神宮の鳥居はリサイクルされている!?
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伊勢神宮内宮で参拝者を迎える宇治橋の大鳥居。
実はこの橋の両詰に建つ鳥居は、古い社殿をリサイクルして作られていることを知っていましたか?

遷宮で解体された旧社殿の柱などの行方はあまり知られてはいませんが、全国の神社へ譲渡され大切に受け継がれていきます。
その中で、内宮と外宮の旧正殿の棟持柱は、宮大工により丁寧に加工され、宇治橋の両詰めの大鳥居として生まれ変わり、2014年10月3日に20年ぶりに建て替えが行われました。

さらに役目を終えた古い宇治橋の鳥居は、外側は七里の渡し(桑名市)の「一の鳥居」として、内側は関宿(亀山市)の「東追分一の鳥居」として譲られ、今後20年に渡って使用されます。

20年に一度、脈々と受け継がれてきた伝統行事

20年に一度、脈々と受け継がれてきた伝統行事

「東追分一の鳥居」は、関宿の東の入口、旧東海道から伊勢に向かう伊勢別街道の分岐点に立つ鳥居です。写真の鳥居は前回の建て替えからちょうど20年経ったものですが、これが2015年真新しい鳥居に変わります。

伊勢神宮から譲られた旧材が、2月上旬に関に搬送され、約3カ月をかけ傷みの補修や表面を削り、鳥居の御柱としてよみがえらせる準備が進められてきました。
いよいよ5月30日、建替えに使用する御用材を特別に作られた台車にのせ、西追分から東追分までの1.8kmを宿場の人が総出で引き入れる伝統行事「お木曳き」が行われ、6月6日に建替とくぐり初めが行われます。
写真は、そのミニチュアです。

鳥居の建て替えを見られるのは20年に一度、この神聖な行事を見に「関宿」を訪れてみませんか?

※雨天の場合は31日に順延

気分は弥次喜多! 宿場町をてくてく散歩

気分は弥次喜多! 宿場町をてくてく散歩
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「関宿」は東海道五十三次47番目の宿場町として栄えた町です。「お木曳き」が行われる西追分から東追分までの1.8kmの間は、江戸時代後期から明治時代にかけて建てられた200棟以上の町家が建ち並び、江戸時代にタイムスリップしたような気分が味わえます。

きれいに保存されていながらも、観光地化され過ぎず、今も人々が暮らす町であることも関宿の特徴。格子戸の古い町家の前で子どもたちが自転車で遊んでいるなど、今と昔の生活が混ざり合った不思議な光景が見られます。
「お木曳き」を楽しんだ後は、「重要伝統的建造物群保存地区」にも指定されている江戸の宿場町を、参勤交代やお伊勢参りの人に思いを馳せながらゆっくり町を歩いてみてはいかがでしょうか。

洗練された和の空間で、身体にやさしいオーガニック料理をいただく

洗練された和の空間で、身体にやさしいオーガニック料理をいただく
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東分の鳥居から西分に向かって5分ほど歩くと、素敵なお店に出会います。
町の風景に溶け込んでいるのでうっかりそのまま通り過ぎてしまいそうですが、目印はレトロな自転車と木の看板。「衣食住を通して、暮らしを、生きることを学ぶ場でありたい」と思いを持つ、「天然素材工房 而今禾(じこんか)」です。間口を入ると、土間の左手がクラフトなどを扱うライフスタイルショップ、土間と中庭を抜けた奥にある母屋がカフェになっています。

全国からこのお店を目当てに関宿を訪れる人も多く、カフェはいつも開店前から行列ができていますが、並んででも一度は行っていたいお店。予約はできるのですが時間の指定ができないため、ランチを食べたい方は、11時前に行って並ぶか、11時からのお客様がちょうど食事を終えられる12時半くらいが狙い目です。予約をして、ショップで器や洋服などを見ながら待つのもおすすめです。

ランチのメニューは一種類のみ(1500円)。約2週間ごとに変わるので、而今禾のサイトでご確認ください。
洗練された和の空間で、身体にやさしいオーガニック料理をいただく。時間を気にせずゆっくり過ごしたい心地の良いカフェです。

※「而今禾」の詳細は、記事下MEMOにリンクした公式サイトでご確認下さい。

築120年の古民家ゲストハウスで、旅人たちと楽しく交流

築120年の古民家ゲストハウスで、旅人たちと楽しく交流
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さらにゆっくり関宿を楽しみたい方は、古民家ゲストハウス「旅人宿石垣屋」に泊まってみてはいかがでしょうか。
築120年の古民家を改築したゲストハウスで、昔の宿場さながら、バイクや自転車旅、一人旅、友達との旅、常連さん、一見さん、全国各地から様々な旅人が集まり、夜は居間に集まって交流を深める楽しい宿です。石垣屋での出会いが楽しくて、ここに泊まるのが目的で関を訪れる常連さん少なくありません。

みんなでワイワイは少し苦手という方も、緑が美しい中庭を眺めながら縁側でのんびり過ごすのも贅沢で気持ち良いですし、建物のあちこちに置かれている昔の人が使っていたレトロな生活道具やバイクや車等の展示品も一見の価値ありです。
お庭や展示品は宿泊者以外の方も見学することが可能。オーナーの堤さんはとても気さくな方なので、気軽にのぞいてみてください。

※「旅人宿石垣屋」の詳細は、記事下MEMOにリンクした公式サイトでご確認下さい。

これを逃すと、次は20年後!

「お木曳き」当日のスケジュールは以下の予定です。
9:30より西追分で出発式
10:00より西追分〜東追分をお木曳き
12:00より東追分で到着式

また、もう一つの鳥居、桑名の「七里の渡し」では、5月31日(日)にお木曳が行われます。桑名は関宿から車で約40分、電車では一時間程度の距離。30日は関、31日は桑名と両方の鳥居のお木曳きをハシゴしてみるのもいいですね。

掲載内容は執筆時点のものです。

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