写真:ミセス 和子
地図を見る銭函(ぜにばこ)駅は小樽と札幌のちょうど中間地点にある駅です。今から34年前、この駅のホームでロケが行われました。銭函駅はその頃と全く変わっていないレトロな駅です。
警察官の英次(高倉健さん)が、妻の直子(いしだあゆみさん)と4歳になる息子と、雪の降る銭函駅のホームで別れるシーンからこの映画が始まります。子供が欲しがった駅弁を買って、それを渡すと列車は出発します。
妻直子が敬礼して微笑む、その目には涙が溢れていました。警察官の英次は過酷な仕事と、オリンピックの射撃選手に選ばれ合宿生活が続いていた事も離婚の原因でした。
写真:ミセス 和子
地図を見る現在この増毛(ましけ)駅は留萌本線の無人の終着駅になっています。一面一線のホームを持つ行き止まりの駅です。駅構内は「考子屋」と言うグルメショップになっていますよ。
この増毛駅は、警察官である英次が雄冬(おふゆ)の実家に帰る際に通過する経路であり、又増毛町を拠点とした事件を追って、列車で移動した駅なのです。当時はまだ国道231号線が開通されておらず、国鉄が唯一の交通手段でした。
英次が実家に帰省する際、増毛駅で桐子(倍賞千恵子さん)と初めて出会った場所でもあり、最後に桐子との別れの場所でもありました。
又過酷な仕事を退職する事を心に決め、退職願いまで書いた英次でしたが、かつて英次の上司が射殺された凶悪犯を自分の手で解決させた事がきっかけで、この増毛駅で辞表を破り捨て警察官の仕事を続ける事を心に決めた場所でもあります。
写真:ミセス 和子
地図を見る通り魔事件の犯人の妹、すず子(烏丸せつこさん)が働いていた、増毛駅近くの「風待食堂」です。今でも外観は変わらず当時のまま保存されています。
今は食堂ではなく、観光案内所になっています。もちろん高倉健さんのロケの時の写真が飾られ、訪れる観光客が後を絶たない場所になっていますよ。
映画では、風待食堂のすぐ向かいにある増毛ホテル(実在しない)から24時間犯人の妹、すず子を見張り犯人逮捕につなげるが、人それぞれの人間模様が浮き彫りになって来ます。
通り魔事件の犯人は逮捕され死刑囚となるが、犯人が妹を思う気持ちが英次と共通するものがありました。そしてその死刑囚が死刑に至る4 年間、刑務所に差し入れの品物を送り続けるのでした。
映次が雄冬の実家に帰る度にすず子を思いやり、遠目で見守りながら、死刑執行後は増毛にある死刑囚のお墓にお花を添える英次でした。こんな場面が思い出される情緒あふれる風待食堂なのです。
写真:ミセス 和子
地図を見るここは昔、雄冬行きの連絡船の船着場があった場所、そして英次が増毛の事件で滞在中に良くランニングをした場所です。英次が実家の雄冬に帰省する時、札幌から増毛まで列車で移動して増毛港から船で雄冬に帰るルートでした。
この辺の地形はまだ国道231号線が開通していない時で、山道で車も走れず、雄冬は陸の孤島とも言われる町でした。増毛港から出る連絡船が唯一の交通手段だったのです。増毛駅から港に出ると、雄冬行きの船着場がありますが、天候に左右され波が荒れていれば船は欠航となるのです。
英次がお正月に帰省した時、海は大荒れでたまたま居酒屋に立ち寄ったお店が、増毛駅で偶然出会った桐子の経営している居酒屋でした。
ここから桐子との付き合いが始まります。もしお正月の帰省時に、晴天の静かな海であったなら桐子との付き合いは無かったのです。自然は人の人生をも左右する大きな力を感じさせてくれる、日本海なのです。
写真:ミセス 和子
地図を見る国稀酒造は日本最北の酒造会社です。英次の雄冬の実家に帰省した場面のロケは、実際には増毛町の国稀酒造の奥座敷を使ったロケでした。
この会社に隣接する会場では、映画ロケから33年が過ぎた事を記念して、『駅 STATION』の写真展が開催されています。亡き高倉健さんが増毛町に残した思い出は大きく、増毛町民の胸に大切に刻まれている様に感じました。
『駅 STATION』のロケ地はいかがでしたか、国道231号線はオロロンラインと行って海沿いの国道です。夕日が綺麗なドライブコースでもあります。
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(2024/3/29更新)
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