近代都市の風物詩 大阪市大正区の渡し船に乗りに行こう!

近代都市の風物詩 大阪市大正区の渡し船に乗りに行こう!

更新日:2015/09/24 14:18

川と海に囲まれた大阪市大正区には、今でも大阪市が運営する渡し船が残っています。渡し船は無料!近代都市の風物詩、渡し船に乗ると、大正区の珍しい水門や橋をまぢかで見る事ができます。また、工場萌えに人気の有名な工場もすぐそばにありますので、一緒に見に行きましょう。

大阪市内に現在も8か所が残っている渡し船

大阪市内に現在も8か所が残っている渡し船
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大阪市内24区のひとつ。川と海に囲まれ三角形の形をした大正区は大阪市の南西に位置します。
この地域は、臨海工業地帯として発展していきましたが、陸路の交通機関があまり発達せず、古くから河川を往来する小船と、西側の木津川や東側の尻無川の渡し船が主な交通手段。

現在でもJR環状線と大阪市営地下鉄の駅が大正区北側にあるのみで、大正区内は市バスと江戸時代から始まった渡し船が重要な交通機関となっています。

現存する渡し船は8か所
・天保山渡船場 (港区築港−此花区桜島)
・甚兵衛渡船場 (大正区泉尾−港区福崎)
・落合上渡船場 (大正区千島−西成区北津守)
・落合下渡船場 (大正区平尾−西成区津守)  
・千本松渡船場 (大正区南恩加島−西成区南津守)
・千歳渡船場 (大正区北恩加島−鶴町)
・船町渡船場 (大正区鶴町−大正区船町)
・木津川渡船場 (大正区船町−住之江区平林)

近代都市の風物詩となっている渡し船。
天保山渡船場を除いた、7つの渡し船が大正区で乗る事ができます。
大阪市によって運営され、乗船は無料。座席はなく自転車も利用できます。

航路の確保「アーチ型水門」

航路の確保「アーチ型水門」
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大正区にはアーチ型をした珍しい水門があります。
同じ形をした水門が大阪市内に三か所。そのうちのふたつが大正区にあります。
現在でも、木津川の両岸には工業地帯が広がり、大型船が頻繁に航行しています。
アーチ型水門によって地域は護られ、航路も確保されているわけです。
こちらの写真は「落合上(おちかいかみ)渡船場」から見える「木津川水門」。落合上の渡し船から水門をまぢかで見る事ができます。

対岸まで75メートル。船町渡し船場

対岸まで75メートル。船町渡し船場
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大正区内工業地帯の船町と鶴町を結ぶ「船町渡し船場」。対岸まで75メートル。こちらは鶴町側からの写真です。対岸の船町には工場萌えに人気の「中山製鋼所」があります。
たった75メートルなので、乗船時間は約2分です。でも住之江区南港方面の景色が綺麗に見えるポイントでもあります。

「中山製鋼所」の近くにある「木津川渡船場」

「中山製鋼所」の近くにある「木津川渡船場」
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「中山製鋼所」がある大正区船町には住之江区平林を結ぶ渡し船。「木津川渡船場」があります。「中山製鋼所」の道路を渡っているプラントを目印にすると分り易いでしょう。
この辺りは、昭和14年迄は大阪飛行場(木津川飛行場)があった地区。現在は記念碑が付近に立っています。船町まで行かれたら「中山製鋼所」だけではなく、記念碑も見て帰ってください。

橋に並行して運行の「千本松渡船場」

橋に並行して運行の「千本松渡船場」
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ループが両端にある事から「メガネ橋」の愛称で親しまれている「千本松大橋(せんぼんまつおおはし)」は、大正区南恩加島と西成区南津守を結ぶ橋。 船の航路確保の為、高さ36メートルあり、自動車だけではなく、歩行者も利用する事ができる橋。千本松大橋から「中山製鋼所」も見えます。
この橋に並行して「千本松渡船場」の渡し船も運航されています。
千本松大橋の開設に伴い、当初は千本松渡船場を廃止する計画でしたが、高さ36メートル長さ1.2キロメートルを渡るには歩行者や自転車利用者にはかなりの負担。住民の方の声を反映し、現在も渡し船は運行されています。

最後に

大正区にはJR環状線と大阪市営地下鉄が乗り入れをしていますが、区内移動は「市バス」がメインとなります。「市バス」利用で移動もいいですが、渡船場に行くには、バス停から若干歩く必要があります。または、レンタサイクル店で自転車を借りて、区内を周るのが効率いいかもしれません。
川や海に囲まれた「大正区」の渡し船に乗って「水都大阪」の光景をお楽しみください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/05/04 訪問

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