写真:下川 尚子
地図を見る伊香保温泉の歴史は古く、万葉集や古今集の時代にはすでに「伊香保」の地名が歌に詠みこまれていたといいます。現在の石段街が整備されたのは戦国時代。そして近代以降は、徳冨蘆花や竹久夢二など、明治から大正にかけて活躍した多くの著名人が繰り返し訪れた記録が残っています。
そんな伊香保温泉のシンボルが、石段街。この石段街を中心とし、両脇には旅館・ホテル・カフェ・お土産物屋などが建ち並びます。大正時代の古き良き空気感を色濃く残した石段街は、伊香保へ行くなら真っ先に向かいたい場所。まずはゆっくりとそぞろ歩き、石段街を流れる「大正ロマン」を感じてください。
ちなみに、365段となっているのは、365日賑わう温泉街であるように、との願いを込めて。上州の名物が揃う土産物屋、石段に刻まれた与謝野晶子の歌、伊香保の源泉を使った足湯など、見どころは多数。ゆっくりと時間を取って散策することをオススメします。
写真:下川 尚子
地図を見る石段街周辺には日帰りでも利用できる立ち寄り湯が多くありますので、散策がてら寄ってみましょう。伊香保温泉は、黄金の湯と呼ばれる茶褐色の源泉と、白銀の湯と呼ばれる無色透明の源泉、2つの源泉を持ちます。ただ、伊香保温泉といってイメージされるのは、やはり「黄金の湯」です。
黄金の湯は集中管理されているため、基本的に施設ごとに源泉の差はありません。ただ、配湯される湯量や浴槽の大きさ・管理方法などにより、それぞれ温泉の濃さや入り心地は異なります。温泉好きな方は、入り比べてみても楽しいですね。
気軽でリーズナブルな場所として挙げられるのは、伊香保の共同湯。石段街の中腹の「石段の湯」と、石段街を登り切った先にある「伊香保露天風呂」など。どちらもこじんまりとしているため混雑しがちですが、リーズナブルに「黄金の湯」を楽しみたいなら、立ち寄ってみてはいかがでしょう。
旅館やホテルでも、日帰り入浴できるところは多数あります。お湯重視で選ぶなら「横手館」、ファミリーユースなら「お宿 玉樹」などが筆者個人的なおすすめです。なお、土日祝日は日帰り入浴を受け付けていない場合もありますので、事前に問い合わせを。また、黄金の湯は茶褐色のため、タオルは変色してもOKなものを持参しましょう。
写真:下川 尚子
地図を見る散策や立ち寄り湯を楽しみながら石段街を登り切ったら、もう少し足を延ばしてみましょう。
365段登り終えたところにあるのが、伊香保神社。この伊香保神社でUターンして引き返す方が多いのですが、せっかくならもう少し歩いてみるのがオススメ。伊香保神社からさらに5分ほど歩くと、河鹿橋が見えてきます。
河鹿橋は鮮やかな朱塗りが美しい太鼓橋で、伊香保のフォトスポットとしても人気。周辺の木々が鮮やかに色づく紅葉の時期はひときわ美しく、ライトアップも行われます。河鹿橋からさらに少し歩くと、伊香保温泉露天風呂や飲泉所があります。この通りは湯元通りと呼ばれ、(紅葉のシーズン以外は)石段街より人が少なく、静かに散策を楽しむことができます。
写真:下川 尚子
地図を見る散策を楽しんでいると、あっという間にランチの時間に。石段街で食事をするなら、和モダンなカフェでいただくのはいかがでしょう。レトロな石段街の雰囲気にぴったりなカフェが何軒かありますので、ランチにお茶にと「カフェめぐり」をしてみるのもオススメですよ。
また、周辺で一番の名物グルメは水沢うどん。水沢うどんは日本三大うどんの一つに数えられ、コシのあるつややかな麺が特徴。他の二つが讃岐うどんと稲庭うどんと言うと、その実力が伝わるでしょうか。
ただし、水沢うどんは石段街では食べられませんので、ご注意を。伊香保温泉街近くの水沢観音の周辺13軒のみが、水沢うどんを正式に名乗ことができるお店です。13軒が立ち並ぶ道は水沢うどん街道と呼ばれ、石段街から4キロほどですので、少し足を延ばしてみるのもオススメ。マイカー以外の場合は、バスでアクセスすることができます。
写真:下川 尚子
地図を見る日帰り観光の場合、石段街周辺で散策や温泉を楽しんでいると、それだけで帰る時間になってしまうかもしれません。ですが、お時間が許すなら、周辺の見どころへ向かうのもオススメです。代表的な見どころは、榛名神社、竹久夢二伊香保記念館、伊香保グリーン牧場など。
榛名神社は天然の奇岩が立ち並ぶ、自然の力を感じられる神社。パワースポットとしても知られています。竹久夢二記念館は、大正時代を代表する画家、竹久夢二の美人画や資料をご覧いただけます。そして子連れファミリーにオススメなのは、伊香保グリーン牧場。温泉街で大人が楽しんだあとは、子供が楽しめる牧場へ。良い家族の休日になるのではないでしょうか。
以上、伊香保温泉の観光で押さえておきたい見どころをご紹介しました。
風情ある石段街ですが、何度も行ったり来たりするのはなかなか大変。伊香保でスケジュールを立てるときのオススメは、まずランチの場所と入浴の場所の目星をつけておくこと。そのうえで、ご紹介した見どころを参考に、効率よく回れるようコースをアレンジしてくださいね。
旅館やホテルでは、食事・入浴つきの日帰りプランを提供しているお宿もありますので、そういった場所を利用するのも便利でオススメです。
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(2024/4/20更新)
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