クリスマスに一層華やぐ町!仏・アルザス地方「リボーヴィレ」

クリスマスに一層華やぐ町!仏・アルザス地方「リボーヴィレ」

更新日:2015/09/11 13:47

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
フランス北東部ドイツ国境に近いアルザスは、ボルドー、ブルゴーニュ等と共に有数の葡萄産地として知られています。ヴォージュ山脈の東斜面、北はマルレンアイムから南はタンまで約170 km に渡ってワイン街道が続き、可愛らしい村が点在しています。

そのうちの一つリボーヴィレは、特級クラスのワインを生産する村として知られ、素敵な木組みの家並みが通りを埋め、冬はクリスマスの装飾でいっそう美しく輝きます。

木組みの宝庫・アルザス地方はクリスマスムード満点!

木組みの宝庫・アルザス地方はクリスマスムード満点!

写真:Hiroko Oji

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アルザス地方は、ワイン造りで有名であるとともに伝統的な木組みの家並みが美しいことでもよく知られています。出窓が特徴的な装飾で覆われたり、柱には複雑な彫刻が施されたり、しばし見惚れるばかり。13世紀から村を見守り続けてきた塔や、16〜17世紀から人々の生活が続けられてきた民家の壁面に木枠がはめ込まれ、そのデザインの豊富さ、美しさ・素晴らしさを今に伝えています。

クリスマス時期ともなると、木組みをさらに美しく飾り付ける装飾で華やぎます。自然の植物を取り入れたものや、クッションのようなものでお人形やプレゼントの箱などを表したもの、または、彩色された木の板で型どったもの…使われる材料、色や形などが様々で、訪れた人々の目を楽しませてくれます。

「幸せを運ぶ」コウノトリがシンボルのリボーヴィレ

「幸せを運ぶ」コウノトリがシンボルのリボーヴィレ

写真:Hiroko Oji

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ヴォージュ山脈の麓のリボーヴィレ(Rebeauville)は、「幸せを運ぶ鳥」コウノトリの里としても知られています。民家の屋根を見上げると、T字状の支えの上に枯れ枝や藁などで作りあげた巣があり、季節によれば子育て中のコウノトリの姿も見られます。クリスマス時期は、すっかり子育ても終え、次の季節がやってくるまで空っぽですが・・・。

村の入り口近くには、ブドウ栽培者の噴水があり、その隣にインフォメーションがあります。入り口には、笛吹き男を模った看板があります。ここで地図やバスの時刻表などが手に入りますので、忘れずに寄ってから歩き始めましょう。

夜にもなると明かりが灯り、幻想的でロマンティックなクリスマスムード満点の世界に変身します。昼と夜の違いで一度に二度も美味しい町歩きが楽しめます。

アルザス地方を見渡すリボーヴィレの古城へ!

アルザス地方を見渡すリボーヴィレの古城へ!

写真:Hiroko Oji

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メインストリートからも見えている古城へ行くなら、通りを奥へ奥へと進んでいき、葡萄畑が広がる一帯に出ましょう。村外れのホテルの角から坂道を上って行き、山道に入って10分もかからずに吾妻やのような屋根付き展望台に到着。ここから村を見下ろす眺めはのどかな風景そのものです。

山道を上り続けていくと、向かい合った山のそれぞれのてっぺんに古城の建物が見えてきます。分岐点が2か所あり、どちらも左方向へ進んでいきましょう。やがて山道を上り始めて45分ほどで、左側に見えていた方の古城に到着します。この古城がサン・ウルリッチ・キャッスル(Saint-Ulrich Castle) 、向かいの山に建つのはシャトー・デュ・ギルスベルグ(Chateau du Girsberg)。

古城は廃墟となっていて、残っているのはほぼ土台と壁だけ。ですが、中庭の展望テラスや階段伝いで建物に上ると、リボーヴィレの村のみならず、近くの村々や遠くはアルザスの葡萄畑が延々と続く風景を見渡すことができるのです。その風景は、頑張ってここまで上ってきたご褒美となるはずです。青々と茂るエネルギッシュな葡萄の実る時期の風景はもとより、クリスマスシーズンには枯れて冬を越すばかりの葡萄畑の眺めがまた情緒を醸し出しています。さらに15分ほど山道を上って行くと、三つめの古城にも行くことができます。

通りをにぎわすショップ、たっぷり楽しめるウィンドーショッピング

通りをにぎわすショップ、たっぷり楽しめるウィンドーショッピング

写真:Hiroko Oji

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メインストリートのグラン・リュ沿いに建ち並ぶ木組みの建物にはは、レストランやホテル、ワインやスイーツや陶器・・・などのショップが入っています。特に、ワイン生産の中心となる村だけあって、店頭に並ぶワインの多さには驚かされます。また、クグロフを筆頭に、色とりどりにフルーツや生クリームなどで飾られたスイーツが目を楽しませてくれます。素敵な洋服や陶器、お土産物などが所狭しと並ぶお店もあるので、クリスマスの装飾がプラスされたウィンドーショッピングも時間を忘れるひとときとなるでしょう。

クリスマスならではのケーキ、シュトーレン!

クリスマスならではのケーキ、シュトーレン!

写真:Hiroko Oji

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シュトーレンは、もともとドイツ発祥の菓子パンの一種。生地にはドライフルーツやナッツが練りこまれ、表面に砂糖がまぶされています。ドイツではクリスマスを待つアドベントの間、少しずつスライスして食べる習慣があり、ここアルザス地方は川を隔ててドイツに隣接しているので、その習慣が広まっているのでしょう。フルーツの風味などが日ましにパンへ移るので、今日よりも明日、明日よりもあさってと、クリスマス当日を待ち遠しく思いながら過ごす期間なのですね。日本での、生クリームやフルーツなどで美しく飾り付けられ、24日に一斉に販売され、25日には売れ残ったものを値引きして売り尽くそうというものとは大違い!クリスマスを楽しみに待つ思いが食べ物からも伝わってきます。

最後に

アルザス地方には、小さくても木組みが建ち並び葡萄畑に囲まれた美しい長閑な村々が点在しています。そのうちの一つ、リボーヴィレの村をご紹介しました。

周辺には、毎年開かれる「花の町コンクール」に参加し、優秀な成績を収めている村があり、村の入り口にはその看板を掲げています。また、オー・クニクスブールをはじめ、背後のヴォージュ山脈にはいくつかの古城が残り、ヴォージュ山脈や葡萄畑の広がる大平原の眺めが楽しめますので、お時間に余裕があれば行ってみてくださいね。

夏なら、コルマールやストラスブールから公共交通機関の鉄道やバス便も多く便利に移動ができます。冬は減便されますが、クリスマスシーズンにはクリスマスシャトルという特別便も運行されますので、これらを利用してぜひ訪れてみてください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2014/12/09−2014/12/12 訪問

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