あそこに見える島が知林ヶ島です。鹿児島県指宿市にあり、昔は人が住んでいたのですが今は無人島になっています。島と海岸との距離は約800メートルです。今は海に浮かぶこの島が、海岸と陸続きになるって信じられますか?これ本当の話なのですよ。実際に陸続きになるんです!
海の中から道が現れ始めました!この現象は3月〜10月にかけて大潮又は中潮の干潮時の時にだけ発生します。道の正体は「砂州(さす)」と呼ばれるもので、流れる水で運ばれてきた砂が堆積したものなのです。あの有名な天の橋立もこの砂州によって生まれた景色なんですよ。
砂州ができる理由は、まず知林ヶ島は鹿児島湾の入り口にあります。砂州が出現する時期は鹿児島湾から東シナ海へ出て行く波と、東シナ海から鹿児島湾へ南の風に乗ってできる風波がこの場所でぶつかり合います。その結果、砂が堆積して砂州となり海面が低くなる干潮の時、堆積した砂州が現れるのです。
逆に砂州が無い時期というのは鹿児島湾からの波は北風による風波になり、南からの波に勝ります。その結果堆積した砂州は東シナ海へ押し流されてしまうので、知林ヶ島に渡れる砂州は現れないのです。
波がぶつかり合う場所ですから潮の流れはとても早く、遊泳禁止の危険な場所です。知林ヶ島へ渡る為の砂州の入り口には監視員がいます。島へ渡る際は監視員の指示に従いましょう。
見事に砂州によって本土と繋がっていますよね。海だった場所に道が現れる景色というのはとても神秘的な感じがして素敵ですよ!
砂州によって現れた道の両端はもちろん海。砂浜のように見えますが深い海ですし、堆積した砂ですから脆いので道の真ん中を歩きましょう!しっかりルールを守れば安全ですし、大自然の不思議を体験できますからオススメのスポットなのです!
島に渡る前に本土側の砂州入り口にはその日砂州が消える時間というのが書かれています。この時間をきっちりと守らないと島から戻れないという事態になってしまいます。砂州は砂の上ということもありますし、距離にして約800メートルと長いので大人の足で20分は見た方が良いでしょう。
さらに相手は自然なので少し余裕を持って帰るように心がけないと、とても危ない目にあってしまいます。厳しい言葉が並んでしまいましたが、指宿市も周囲に「自己責任で」という看板を設置しています。でも島へ渡ることは許されていますし、島には遊歩道も設置してあるのです。
つまりルールをしっかりと守って、余裕をもった行動をすればちゃんと楽しめるようになっているのです。この記事でも注意事項を書き綴ったのは是非行ってこの素晴らしい景色を楽しんでほしいと思う気持ちがあるからです。
知林ヶ島と砂州、本土の関係は恋愛関係のパワースポットとしても人気です。消えても再び砂州が現れて島と本土が繋がる様を見て、永遠に切れない絆だと言われています。そのことからカップルや夫婦、家族などでこの島を訪れる方も多いのです。無事に渡りきることができればその願いは成就すると言われています。
また海の中から砂州が現れて島と本土が繋がる様を見て「架け橋」のようだとも言われています。素敵な人と巡り合う為の架け橋として縁起を担いで訪れる方もまた多いのです。
知林ヶ島にある南展望台には「Chirin’s BELL」という鐘が設置されています。幸せへの願いを込めて鐘を響き渡らせてみては如何でしょうか!
知林ヶ島と本土の間に現れる砂州の不思議。消えても必ず現れ二つの場所は巡り合い繋がります。
砂州は年間約160日間ほど現れます。そして出現時間は1時間〜4時間程度。出現する日時や時間の長さは日によって変わります。また天候にも恵まれないと知林ヶ島へ渡ることはできません。せっかくのパワースポットなのに渡れない事もあるのです。せっかく来たのに・・・という方には近くにある「Chirin’sハート」がおすすめです!
これはある2つのオブジェが知林ヶ島がみえる場所で重なり合うとハートの形にみえるというもの。写真は二つのオブジェが重なった位置で見ているんですよ。後ろに見えるのが知林ヶ島です。離れているオブジェが重なるとハートに見えるという粋な仕掛けですね!
オススメは砂州の現れる1時間ほど前に現地に着くこと。そして消える1時間ほど前には本土に渡りきっていること。やはりこの不思議な現象をじっくり見るには本土側から眺めるのが1番です!現れる瞬間と、消える瞬間はとても神秘的なのです。
下記MEMOから砂州の現れる日時が確認できますので、鹿児島県指宿市へ神秘的光景を見に行ってみてくださいね!
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(2024/4/20更新)
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