ワンコインツアー「あったかいなはん花巻2013」

ワンコインツアー「あったかいなはん花巻2013」

更新日:2013/06/21 16:04

猫乃 みいこのプロフィール写真 猫乃 みいこ 非日常体験探求家、旅ブロガー、ライター
岩手県花巻市は宮沢賢治のふるさと。
乗合いのレトロジャンボタクシーで巡る、賢治が生きた、その足跡を辿る魅力たっぷりのワンコイン500円ツアーのご紹介です。市内の温泉地やJRの駅を結び、出発時間と到着時間の決まった、観光もできる1日2便の要予約のコースです。時間さえ調べておけば、駅から離れた温泉地へも楽に移動できますよ。

あったかい運転手さんがご案内

あったかい運転手さんがご案内

写真:猫乃 みいこ

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花巻には花巻温泉郷という一大リゾートがあるのですが、JR駅から離れているのでアクセスがちょっと大変なんです。

そんな不便を解決してくれるツアーバスのような予約制のワンコインタクシーが登場しています。

それが「あったかいなはん花巻2013」。
えっ、どういう意味?
その疑問は、乗ってみたらすぐに解けました。
ガイド兼運転手さんの岩手なまりの言葉の語尾に「〜なはん」と付いて、なんとも優しく温かいお国言葉なのです。

写真のようなレトロジャンボタクシーに乗って大正浪漫気分、これが500円というから乗らない手はありません。

半日で回る、午前コースが1号で午後コースが2号(500円)、そして1日かけて1号と2号を続けて回るのが3号(1000円)と、1日3コース運行しており、またそれとは別に毎月第2日曜日のみ運行する神楽号があります。
この日は平日だったので1号に乗車することにしました。

3日前までの電話予約(運行状況により当日予約可)で運行されますので、予約の時に宿泊のホテル名を伝えておきます。(最少催行2名)
時間にお迎えに来てくれたジャンボタクシーに乗って、いざ出発です。

だぁすこ→猫の事務所

だぁすこ→猫の事務所

写真:猫乃 みいこ

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ワンコインツアーは、最初に「母ちゃんハウス だぁすこ」に向かいます。こちらは、地元の農産物や手作りのおやつ(岩手の言葉で「こびり」)などを扱うお店で、朝採りの新鮮お野菜を求めて地元の方々で賑わっています。

「だぁすこ」とは、地元の郷土芸能「鹿踊り(ししおどり)」の踊りの伴奏である太鼓の音を賢治が表現した言葉だそうです。太鼓の音を独自の言葉で伝えているのですね。

こちらでは、食べたことのない野菜の食べ方を運転手さんに聞いてお買い物。
地元の方は一番おいしい食べ方を知っているものです。どんどん質問しちゃいましょう。

次に向かったのは、花巻市の大迫(おおはさま)地区。
賢治ゆかりの資料がそろう「早池峰(はやちね)と賢治の展示館(写真)」は、賢治の童話から「猫の事務所」と呼ばれています。

早池峰山の自然と共に生きた、賢治の姿が伝わる展示館です。

ワインシャトー大迫

ワインシャトー大迫

写真:猫乃 みいこ

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岩手県内でブドウの産地として知られる大迫地区には、「エーデルワイン」を造る「ワインシャトー大迫」があります。

岩手県産のみのブドウで造るワインは、ヨーロッパの品評会でも高い評価を受けています。

工場をご案内していただき見学した後は、ショップにてお楽しみの試飲ができます。
たくさんのワインの中からお気に入りのワインを見つけてみましょう。おみやげにも最適ですよ。

高台にあるワインシャトーからは、大迫のブドウ畑が一望できます。

全国で南部杜氏(なんぶとうじ)が活躍中

全国で南部杜氏(なんぶとうじ)が活躍中

写真:猫乃 みいこ

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ワインシャトーを後にしたジャンボタクシーが向かったのが「南部杜氏伝承館」。
入館料 大人400円。

全国各地の酒蔵で、働く人々の頂点に立つ「杜氏」。
南部杜氏は、越後杜氏(えちごとうじ)、丹波杜氏(たんばとうじ)と共に、日本三大杜氏と言われ、300年の歴史があるそうです。
北海道から四国まで、全国各地で南部杜氏が活躍しているのですって。
伝承館では、酒造りの様子がわかりやすく展示されていました。

酒蔵ごとに1人しかいない杜氏さんが、岩手県から働きに行っているということは驚きですね。
それだけ岩手の酒造りに歴史と伝統があり、腕の良い杜氏さんが多いということでしょうね。

伝承館を見学した後には、岩手の日本酒の試飲。
大吟醸やにごり酒など、是非とも味見したいお酒が楽しめます。
お気に入りの日本酒が見つかったら、ここでもおみやげを購入できますよ。

金婚亭でランチタイム

金婚亭でランチタイム

写真:猫乃 みいこ

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最後の目的地は、金婚亭。こちらでは、花巻の郷土芸能「鹿踊り」の踊りと太鼓でお出迎えしてくれます。

店内は、あらゆるおみやげが揃っていますし、お店の奥はレストランになっていて郷土料理もいただけます。

1時間ほど時間がありますので、ゆっくりと昼食を楽しむことができます。(自由食)
こちらでオススメなのが、「ひっつみ」。
「ひっつみ」とは、薄く延ばしたうどんの生地を手でちぎって具だくさんの醤油味の汁の中に入れたもので、つるっとした食感が楽しめます。
レストランには、「お漬物バイキングコーナー」があり、郷土のお漬物が無料でいただくことができますよ。

金婚亭でお腹がいっぱいになった後は、花巻空港やJR新花巻駅まで送っていただいて、半日1号コースの終了です。

半日の観光ですが、運転手さんや各施設の方々の対応が温かく、おもてなしの心をたくさん感じました。
各施設の方は、施設ごとの出発する際に、ジャンボタクシーが見えなくなるまで手を振って見送ってくれるのですよ。

また来たい!と思わせてくれる、花巻のおもてなしジャンボタクシー。
宮沢賢治のふるさと巡りと、温泉と合わせて乗ってみてはいかがでしょうか。

花巻はグルメも充実です。「花巻わんこそば」「マルカン百貨店のジャンボソフトクリーム」「花巻バーガー」など魅力的なものがたくさんありますので、おいしいおもてなしも待っていますよ。

掲載内容は執筆時点のものです。 2013/04/01 訪問

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