植物&鳥たち〜最古の民家〜ガマの池!江東区・仙台堀川公園

植物&鳥たち〜最古の民家〜ガマの池!江東区・仙台堀川公園

更新日:2015/04/27 15:01

村松 佐保のプロフィール写真 村松 佐保 嬬恋村案内人
隅田川と荒川にはさまれ何本もの川や運河が流れる江東区は水辺の街として知られています。かつて物資や木材の輸送路として利用されてきた川は、大量の地下水をくみ上げたため地盤沈下が進みゼロメートル地帯となってしまいました。そこで大雨時などの氾濫を防ぐために、川辺は親水公園として整備されました。今回は江東区最初の親水公園「仙台堀川公園」をご案内いたします。水辺の散歩道をお楽しみください!

「区民の森」をテーマにした延長3.7キロの都内最大級の親水公園

「区民の森」をテーマにした延長3.7キロの都内最大級の親水公園

写真:村松 佐保

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「仙台堀川(せんだいぼりがわ)公園」は、1986年に誕生した江東区最初の親水公園です。「区民の森」をテーマにした公園は、延長3.7キロもあり都内最大です。ふれあいの森や果実の森、科学の森や親子の森などとテーマに分けた7つの森や桜並木が続いています。季節に応じて桜や新緑、果実や紅葉などと訪れる人たちを楽しませてくれます。

また釣堀や川遊びができる池などの施設、陶壁や彫像などの芸術作品も多くありますので、自然に溶け込む文化の香りに安らぎを感じます。

写真は公園全体の地図ですが、上部北方向に都営地下鉄新宿線、下側の南には東京メトロ東西線が走っていますので、アクセスは東西線の木場駅、東陽町駅・南砂町駅、また新宿線の大島駅から徒歩10分ほどになります。仙台堀川公園詳細は、下記[MEMO]「江東区 仙台堀川公園」をご覧ください。

幼児の像がかわいい!「やすらぎの滝」

幼児の像がかわいい!「やすらぎの滝」

写真:村松 佐保

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「仙台堀」という名前の由来は、江戸時代北岸(現在の清澄公園の西隣)に仙台藩の深川蔵屋敷があり、この堀を利用して仙台から送られた米等を運び入れたことから「仙台堀」と呼ばれるようになったといわれています。その後、砂町運河と合わせて「仙台堀川」となりました。

「仙台堀川公園」への流水の取入口は、写真の「やすらぎの滝」です。季節の花々が鮮やかに咲き乱れ、かわいい幼児の像のまわりには味わいのある岩が配置され、流れる水の音が都会の喧騒を忘れさせてくれます。暑い時期には水辺で遊ぶ子どもたちの活気ある声が響きます。「やすらぎの滝」は、「仙台堀川公園」の西の方に位置しますので、東京メトロ東西線の東陽町駅か木場駅でも便利です。

水辺の樹木や四季折々の花々・鳥たちとの触れ合いに大満足!

水辺の樹木や四季折々の花々・鳥たちとの触れ合いに大満足!

写真:村松 佐保

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「区民の森」がテーマとなった「仙台堀川公園」には、四季を通じて楽しめる木々や植物がたくさん植えられています。ヤマザクラ、ムクノキ、ケヤキ、クヌギ、コナラやハナミズキ、つつじなど、季節の彩りに目を引かれます。桜の花が散った後は若葉が出始め木々が新緑で覆われます。のんびり歩いて旬の花々に癒されてください。

また、さまざまな鳥たちにも出会うことができます。ムクドリやヒヨドリ、カルガモやコサギなどバードウォッチングファンにはたまらない! 運がよければカワセミに出会えるかもしれません。

写真は、「果実の森」です。木の実や果実のなる木がたくさん植えられていますので、どんな種類があるのか、お子さんと調べてみるのも楽しいですね! アクセスは、東京メトロ東西線の東陽町駅か南砂駅になります。

数々の災害をまぬがれた江東区最古の民家「旧大石家住宅」

数々の災害をまぬがれた江東区最古の民家「旧大石家住宅」

写真:村松 佐保

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江戸時代に建てられた区内最古の民家「旧大石家住宅」は、江東区指定有形文化財です。安政の大地震や大正の大津波、関東大震災、戦災など数々の災害をまぬがれて、建築当初の姿をとどめている貴重な住宅です。

1996年に仙台堀川公園内のふれあいの森に移築復元されました。昔ながらの板張りと畳の部屋には、囲炉裏や釜、ちゃぶ台やたんすなど昔懐かしい生活用品が多数展示されています。また、水害時の緊急避難場所としての広い屋根裏は、水が引くまでの数日間、家族が生活する場として使われていました。

縁側に座ってのんびりしてみてください。レトロな気分に浸れるかもしれません。「旧大石家住宅」までのアクセスは、東京メトロ東西線の南砂町駅が便利です。詳細は、下記[MEMO]「江東区 旧大石家住宅」をご覧ください。

因幡の白兎の傷を治したガマが群生する「ガマの池」

因幡の白兎の傷を治したガマが群生する「ガマの池」

写真:村松 佐保

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ガマ(蒲)とは、ガマ科ガマ属の多年草の抽水植物(根が水中にあり、茎や葉を伸ばして水面上に出る植物)のことです。因幡の白兎の神話をご存じの方も多いと思いますが、傷ついた兎がガマの穂に触れて治ったという植物です。6月から8月にかけて採取した花粉を乾燥させたものを外用として、火傷や切り傷、擦り傷などの症状に使われることもあるそうです。

写真は「ガマの池」です。夏から秋にかけて、ソーセージのような形をした茶色の穂が見ごろを迎えます。池には鳥たちやザリガニやメダカを見られることもありますので、散策にいらした時には立ち寄ってみてください。最寄り駅は東京メトロ東西線の南砂町駅か、都営地下鉄新宿線の大島駅でも便利です。

また、「ガマの池」の南側には釣堀場があります。「仙台堀川公園」には、2か所の釣堀場(豊住魚釣場・砂町魚釣場)がありますので、ご興味がある方は、下記[MEMO]「江東区 魚釣場」をご覧ください。

おわりに

江東区最初の親水公園「仙台堀川公園」は、いかがでしたでしょうか。「区民の森」というテーマの公園には、水辺と共に生きる様々な森がいつも旬の顔で迎えてくれます。ご紹介したいところはまだまだたくさんあるのですが、ぜひご自分の目で、足で、都内最大の長さを誇る親水公園を味わってみてください。変わりゆく景色や鳥たちの鳴き声に、日々の疲れも吹き飛ばされることでしょう!

掲載内容は執筆時点のものです。 2015/04/23 訪問

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